南半球最大のカルデラ3つの国立公園の地形の成り立ち
ゴールドコースト周辺の地形は劇的なそして激しい歴史を持って誕生しました。それは数百万年もの年月をかけて作り上げられていったものであり、様々な性格を持つ地質へと変化していきました。今からおよそ2千2百万年前、クイーンズランド州の東南部の数か所で火山の大噴火があり、玄武岩の溶岩が大量に流れだしました。
その火山の1つが、クイーンズランド州とニューサウスウェールズ州のちょうど境目に位置し、おびただしい量の溶岩を噴出し、ゆるい傾斜の巨大なドームを作り上げました。この巨大火山ツイード火山の最高点(中心部)が、現在のマウントウォーニングとなります。今は、海抜1157mですが、当時はその約2倍の2000mはあったと言われています。この火山活動はおそよ2千万年程前に停止しました。
溶岩は約5000平方キロメートルもの範囲を覆いつくし、その中心であるマウントウォーニングは火口の中心であったため、最も時間をかけて冷え固まり、周囲と比べても侵食や風化に耐えるほど頑丈な岩山となりました。そのマウントウォーニングを中心とし外輪山が形成され、もとは普通の火山帯であったが、侵食や風化により火口が大きく広がっていき「カルデラを形成」するかたちとなりました。
この外輪山に残る峰々がスプリングブルック国立公園であり、ラミントン国立公園ということになります。ゴールドコーストの内陸部から海岸線にかけての、なだらかでありながらも渓谷や滝、森林に恵まれた地形は、長年の火山活動が生んだものと言えます。